小倉崇以

救命救急医 Vol.1138

202101.24
11:15

1人でも多くの命を救う!
コロナ医療現場の最前線

肺が機能しなくなった時、血液に酸素を供給し、新鮮な血液を体内に戻すことで肺を休ませる装置『Ecmo(エクモ)』。
去年春、国内にエクモがおよそ1400台あるにもかかわらず、扱える医師が60人しかいなかった。エクモを扱える人材育成が急務となる中、いち早くエクモ普及のために奮闘していたのが救命救急医の小倉崇以だった。
エクモ普及のためのネットワークの統括に就任、全国で研修を行いながら、自らエクモを
使った臨床で多くの命を救う小倉。
かねてから日本の感染症対策の体制に危機を感じていた彼は、2015年、イギリスのエクモセンターに留学。ノウハウと技術を学んだ。
去年、新型コロナの感染が広がる中、エクモネットの統括として、重症者が多発していた大阪・北海道に治療チームを派遣する準備を進める。同時に、栃木県の病院でコロナ治療に従事する小倉の元には、重症患者の受け入れ相談の電話がひっきりなしにかかってくる。寝る間もなく戦い続けるが、すでに受け入れ体制は限界だった...
小倉は首相官邸に向かう。現場の声を総理に直接進言するために。そして、今月13日。政府は、首都圏に加えて、栃木県含む7府県に緊急事態宣言の発出を決定する。受け入れ病院の拡大、ホテル病床の拡充、遠隔診療のシステム開発など、受け持つ地域医療の維持と全国のエクモ拡充に向けて、諦めるわけにはいかない。
「これからがスタート」という小倉の現場を追った。

TAKAYUKI OGURA

1983年、栃木県の生まれ
2009年、東京慈恵会医科大学 医学部医学科 卒業
2010年、宇都宮市内の病院勤務 初期臨床研修医
2012年、前橋赤十字病院 高度救命救急センター 集中治療科・救急科 後期臨床研修医
2015年、前橋赤十字病院 高度救命救急センター 集中治療科・救急科 医員集中治療専門医取得。イギリスCambridge University Health Partner, Papworth Hospital 留学ECMO研修
2018年、栃木県内の病院勤務
2020年、エクモネット統括に就任。栃木県コロナ対策本部 緊急搬送コーディネーターを務める

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